
多忙な日々を送る中で、最近改めて気づいたことがある。それは「趣味こそが人生を豊かにする」ということだ。
若い頃は仕事一筋だった。趣味に時間を使うのは贅沢であり、非効率だとさえ思っていた。しかし年を重ねて分かったのは、趣味とは継続することで価値を生み続けるものだということだ。
麻雀が教えてくれたこと
私の場合、それが麻雀だった。月に数回、気の合う仲間と卓を囲む。一見すると単なる遊びに見えるかもしれない。だが麻雀には、ビジネスにも通じる要素が詰まっている。
状況判断力、確率計算、リスク管理。そして何より、運に左右されながらも最善を尽くす姿勢。負けても笑い、次の局に切り替える。この繰り返しが、実は仕事でのストレス耐性や柔軟な思考を養ってくれる。
趣味が生み出す心の余裕
若い経営者たちと話すと、「趣味をする時間がない」という声をよく聞く。気持ちは分かる。だが経験を重ねた今だからこそ言えるのは、趣味の時間こそが「心の充電」であり、それが仕事のパフォーマンスを支えているということだ。
麻雀を始めてから、明らかに変わったことがある。オンとオフの切り替えが上手くなった。仕事で煮詰まった時も、「週末の麻雀まで頑張ろう」と思える。そして卓を囲んでいる間は、完全に仕事を忘れられる。この「完全に切り離す時間」が、実は次の一週間の活力になるのだ。
長く続けられる楽しみ
趣味の素晴らしさは、年齢を重ねても続けられることだ。麻雀は70代、80代でも楽しめる。むしろ経験を重ねるほど深みが増す。体力勝負ではなく、判断力と駆け引き。これこそが「心の若さ」を保つ秘訣だと思う。
最近では、麻雀仲間との会話も楽しみの一つになっている。業界も年齢も様々な人たちと、仕事を離れて語り合う。そこから新しい視点や気づきを得ることも多い。趣味を通じた人間関係は、利害関係がない分、心地よい。
趣味を持つということ。それは単なる暇つぶしではなく、何歳になっても夢中になれるもの、心を若く保ち、人生を豊かにし続けてくれるものだと、私は確信している。
趣味は時間の無駄ではなく、人生への投資。それが心の若さを守り、仕事のパフォーマンスも支える。これが経営者としての実感だ。