
経営者として走り続けてきて、最近特に実感するのは「健康こそが最大の資産」だということだ。
若い頃は多少の無理も利いた。徹夜で仕事をしても、週末に寝だめすれば回復できた。食事も適当、運動もゼロ。
「忙しいから仕方ない」が口癖だった。しかし年を重ねて気づいたのは、健康もまた「エンドレスユース」、つまり持続可能なメンテナンスが必要だということだ。
体が働き続ける仕組みをつくる
私が考える「健康のエンドレスユース」とは、病気になってから治すのではなく、日々の習慣で体を整え続けることだ。適度な運動、質の良い睡眠、バランスの取れた食事。これらは地味だが、継続すれば確実に体のパフォーマンスを維持してくれる。
若い経営者たちと話すと、まだ「どれだけ働けるか」に意識が向いている人が多い。もちろんそれも大事な時期だ。だが経験を重ねた今だからこそ言えるのは、「いかに長く働き続けられるか」「いかに質の高いパフォーマンスを維持するか」の方がはるかに重要だということだ。
習慣の転換がもたらした変化
私は数年前から生活習慣を見直した。朝のウォーキング、週2回のジム、22時就寝。最初は面倒にも感じたが、今では体調が安定し、集中力も持続する。これが仕事の質を上げ、新しいアイデアも生まれやすくなった。
心の若さを保つということ
面白いのは、身体を整えると心も変わるということだ。体調が良いと前向きになる。新しいことへの好奇心が湧く。失敗を恐れず挑戦できる。これこそが「心の若さ」だと思う。
逆に、身体が疲弊していると思考も硬直する。守りに入り、新しいものを拒絶し、「昔は良かった」と後ろを向く。これは年齢の問題ではなく、コンディションの問題なのだ。
私の周りには、年齢を重ねても新しいビジネスに挑戦し続ける経営者がいる。彼らに共通するのは、身体も心も柔軟だということ。適度に運動し、よく笑い、好奇心を失わない。その姿を見ると、若さとは数字ではなく状態なのだと実感する。
エンドレスユースな健康管理。それは単に長生きするためではなく、何歳になっても高いパフォーマンスを発揮できる「身体的な若さ」と、新しいことに挑戦し続けられる「心の若さ」を保つ秘訣だと、私は確信している。
健康は消耗するものではなく、維持し続けるもの。それが身体と心、両方の若さを守る。これが経営者としての実感だ。